全国の公立中学・高校生で昨年度、政府がめざす英語力の水準に達した中3生は47・0%、高3生は46・1%で、いずれも「50%以上」とする目標を下回った。文部科学省が18日に「英語教育実施状況調査」を公表した。ただ、前回調査からは3ポイントほど向上。発音の学習などでICT(情報通信技術)を採り入れている学校も増えている。
調査は、コロナ禍の2020年度を除いて13年度から毎年実施。政府は中3で「英検3級相当以上」、高3で「準2級相当以上」の生徒を50%以上とする目標を掲げる。英検などを受けていない生徒については、力が指標に達しているかを教員が判断しており、前回調査から中3は3・0ポイント、高3は2・5ポイント上昇した。
都道府県別でみると、福井県が中3で85・8%、高3で59・6%と、ともに最高だった。最も低いのは中3が佐賀県(31・9%)、高3が福島県(36・3%)だった。
1人1台の情報端末を配るGIGA(ギガ)スクール構想が始まり、ICTの活用状況も調べた。端末を使って発表や会話をしたという中学は86・2%(前回比42・2ポイント増)、高校は69・7%(同22・3ポイント増)。発話や発音を録音・録画する活動をした中学は66・5%(同29・9ポイント増)、高校は49・7%(同15・5ポイント増)で、大きく伸びた。
ただ、オンライン会議システムなどで遠隔地の生徒らと英語で交流する活動は中学7・7%(同4・5ポイント増)、高校15・9%(同10・0ポイント増)にとどまった。担当者は「1人1台の環境を生かし、活用に取り組んでほしい」と話している。
都道府県別の調査結果は次の通り。(桑原紀彦)
■都道府県別の中3、高3の英…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル